オンライン座談会①
パンデミックと
情報リテラシー

いま世界中で混乱を巻き起こしているCOVID-19。さまざまな言説がSNSやニュースメディアのなかで日々飛び交うなか、「情報」との付き合い方がいま改めて問われています。

社会科学やデータサイエンスの研究者、アート・デザイン・マンガ関係者などが集うHITE-Mediaメンバーにてオンライン座談会を開催。その様子をグラフィックレコーディング映像と共にお伝えします。

HITE-Media オンライン座談会#1
映像・音声編集 坂本麻人 / グラフィックレコーディング 清水淳子

ニュースの見出しではなく、
小さな社会事象に目を向けていく

「人と情報・データの関わり」が新たな局面に入っていった。国家が感染者の行動を追跡することは監視の問題にもつながるのでは?(庄司昌彦/情報社会学)

プライバシーの保護、データの自由な利活用の立場。この2つの考えを「対立」ではなく「補完」しあえる状態をデザインすることが求められている。新たな信頼のデザインとは何か?(デザイナー/グラフィックレコーダー/清水淳子)

過去になかったウイルスと社会状況。AI解析などにおいて通常は過去の膨大なビッグデータがもととなるが、現在は今のデータで勝負するしかない。結果、リアルタイムのデータ分析が専門知を上回る状況となっている。(中西崇史/データサイエンス)

エンタメ産業も変化せざるを得ない。少人数で作れるマイクロコンテンツ化が進むほか、過去の作品のキュレーションも重要になるはず。(山内康裕/マンガプロデューサー)

24時間家にいる子どもたちにとって、また大人にとっても、「遊び」が変化していくとき。与えられた環境下ではなく、創造性を育むことはできないか?(坂本麻人/映像ディレクター)

過去には伝染病のシミュレーションゲーム「Plague Inc.」などがあった。パンデミックと社会の影響を検証するゲームのアイデアを構築するという研究手法もあるかもしれない。(高橋未玲/編集者)

この状況をどう観察するか。東日本大震災で「幽霊を見た」という報告例が情報社会学においてもよく論じられていた。大きなニュースにはならない、小さい社会事象にも目を向けたい。(庄司)

幽霊の話は興味深い。幼少期は誰もが「イマジナリー・フレンド(脳内に住む仮想の友人)」を持っているという。ものごとが急激に変化する時、脳のスタビライザー(安定装置)として、幽霊を見たり、空想が働いたりするのかもしれない。また、危機的状況に疲弊すると、ポジティブな情報だけを信じてしまう「正常性バイアス」がはたらくこともある。スペイン風邪は一度収束した後の第二波が最も悪化したことも考慮すべき。(高瀬堅吉/心理学)

参加メンバー
〈HITE-Media〉
司会・塚田有那(一般社団法人 Whole Universe 代表理事)
庄司昌彦(武蔵大学社会学部 教授)
山内康裕(レインボーバード合同会社/マンガナイト 代表)
清水聡美(企画・制作)
坂本麻人(一般社団法人 Whole Universe)
髙瀨堅吉(自治医科大学医学部 教授)
中西崇文(武蔵野大学データサイエンス学部 データサイエンス学科長 准教授)
高橋未玲(編集者・ライター)
清水淳子(TokyoGraphicRec 代表)
松尾奈々絵(レインボーバード)

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